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歯の着色を防ぐにはどうしたらいいの?

はじめに

「歯の黄ばみ」や「歯の茶色い汚れ」が目立つと気になりますよね。会話をする時など、口元は目が行きやすい部分でもあるため、歯の見た目が気になるという方も多いのではないでしょうか。

今回は、歯の着色を防ぐにはどうしたら良いのか、歯の着色予防と対処法について詳しく解説します。

歯の着色はどうしてついてしまうの?

歯の着色は「ステイン」ともいわれ、日常の飲食の中で少しずつ付着していくものです。
ステインは、歯の表面を覆っている薄い膜である「ペリクル」と、飲食物に含まれている「ポリフェノール」が結びついたものです。

着色の原因になる「ポリフェノール」を多く含む食品を好んで頻繁に口にしている方は、着色がつきやすくなります。また、喫煙している人はタバコのヤニによって、着色します。

※20代・男性:半年ぶりのクリーニングにご来院された患者さま。歯ブラシがうまく当てられておらず、プラークコントロール不良、着色していた。

歯の着色を予防するためには

歯の着色を予防するためには、着色しやすい飲食物に注意するほか、着色予防効果のある歯磨き粉を利用する方法があります。

着色しやすい飲食物に注意する

着色しやすい飲食物には、以下のものが挙げられます。

  1. コーヒー
  2. 緑茶や紅茶などのお茶類
  3. 赤ワイン
  4. チョコレート
  5. カレー
  6. 果物 など

これらの飲食物は、「ポリフェノール」を多く含む、着色しやすい飲食物です。

これらをなるべく避けることで着色しにくくなります。ただし、好きな食べ物を無理に止める必要はありません。着色しやすい飲食物を摂取した後は、最後に水を飲むようにするなど、工夫をすると良いでしょう。食後にきちんと歯磨きをすることも大切です。

また、タバコを吸っている人は、飲食物に関わらず常に着色しやすい状態になります。「口元をきれいにする」という観点から禁煙を検討するのも一つの選択かもしれません。

着色予防効果のある歯磨き粉を使う

歯の着色を防ぐ成分が配合されている歯磨き粉を使う方法があります。

歯の着色を浮かせて落とす「ポリリン酸」などが配合されているものがおすすめです。「研磨剤」が多く含まれているものは、着色汚れを削り落とすものになるため、歯の表面を傷つけてしまう可能性が高く、あまりおすすめできません。

着色がついてしまった場合の対処方法

ホワイトニング成分配合と宣伝されている歯磨き粉が多く販売されています。

ホワイトニング歯磨き粉の「ホワイトニング」とは、「歯を本来の白さに戻す」という意味でのホワイトニングで、着色汚れを浮かせて落とす成分、研磨成分などが含まれていることが多いです。
ただし歯磨き粉だけで着色を全て落とすことは難しい場合が多いため、着色予防として使うことをおすすめします。

着色をしっかり落としたい場合には、歯科医院のクリーニングを受けるのが良いでしょう。

歯科医院で行うクリーニングとは

歯科医院では、着色を落とすためのクリーニングを受けることができます。

着色を除去できるクリーニングには、「PMTC」という歯の表面のクリーニングと、「エアフロー(ジェットクリーンング)」があります。それぞれの特徴について解説していきましょう。

PMTC

PMTCとは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略で、歯科医院で専用の器械を使って行われる歯のクリーニングのことを指します。
自分だけでは除去しきれない汚れをきれいに落とすことができ、さらに汚れがつきにくい状態にすることができます。

歯の表面に付着した細菌の集合体を破壊してクリーニングしていくのですが、この時に歯の表面の着色汚れも一緒に除去することができます。

もともと虫歯や歯周病の予防を目的として行われるもので、お口の健康を守りながら、着色も除去することができます。

クリーニングについて

エアフロー(ジェットクリーニング)

エアフローは、専用のパウダーをジェット水流で歯に吹き付けることで、強固に付着した着色汚れを除去することができるものです。

PMTCでは十分に除去できないような、タバコのヤニなどの強い着色汚れや通常の器具が入らない隙間に入り込んだ着色汚れに効果的です。

セルフホワイトニングに注意

歯を白くする「セルフホワイトニング」が増えています。エステなどの店舗に出向き、ご自身でホワイトニングをするものになります。

歯の質自体を白くする効果はなく、歯に付着した着色汚れを除去することを目的にしています。

セルフホワイトニングでは、着色除去に有効だといわれる成分が配合されたジェルなどを使いますが、全て自己責任になるため、注意が必要です。

無理に着色を除去することにより、知覚過敏を起こすなど、歯を傷めることもあります。お口の中を施術してよいのは、歯科医師と歯科衛生士だけです。できるだけ歯科医院でクリーニングを受けることをおすすめします。

歯をもっと白くしたい場合

歯の着色を落とし、歯の色自体もさらに白くしたい場合には、「歯のホワイトニング」がおすすめです。歯自体の色をワントーン明るい色にすることができます。

着色も同時に除去することができます。着色だけを除去したい場合には、歯の表面のクリーニングを行い、歯自体ももっと白くしたい場合には、ホワイトニングを行うのが良いでしょう。

歯のホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」があります。それぞれの特徴は次のとおりです。

歯を白くする方法

オフィスホワイトニングの特徴

オフィスホワイトニングは、歯科医院でホワイトニング薬剤を歯に塗布し、専用のライトを照射して歯を白くするものです。1回の施術で、歯の色を白くすることができます。

ご自身の満足のいく白さにならない場合には、数回の施術を繰り返すことで、効果が期待できます。

注意点としては、ホワイトニングは一度受ければずっと白いわけではありません。しばらくすると色の後戻りが起きます。白さを維持したい場合には、数ヶ月に一度オフィスホワイトニングを受けるか、次に紹介する「ホームホワイトニング」と併用する方法がおすすめです。

オフィスホワイトニング

ホームホワイトニングの特徴

ホームホワイトニングは、歯科医院で自分専用のマウスピースを型取りして作製した後、自宅でマウスピースにホワイトニング剤を注入して装着し、歯を白くするものです。

自宅で取り扱うため、オフィスホワイトニングで使用するものよりも濃度が低いホワイトニング剤になります。そのため、効果が現れるまでに時間がかかり、2週間程度継続することで、歯が白くなってきます。

ただし、じっくり白くしていくため、オフィスホワイトニングよりも後戻りしにくいという特徴があります。オフィスホワイトニングと併用することでより高いホワイトニング効果が期待できます。

ホームホワイトニング

まとめ

歯の着色を防ぐためには、歯の着色の原因となる「ポリフェノール」を含む食品に注意することが大切です。

お茶類や果物など、いろいろな食品にポリフェノールは含まれているため、完全に除去するのは難しいですし、好きなものが食べられないストレスを感じることになります。無理に避けるのではなく、摂取した後に水を飲んだり、お口をゆすいだりするようにしましょう。食後にしっかりと歯を磨くことも大切です。

歯の着色を除去するには、歯科医院で行うクリーニングがおすすめです。自宅で歯磨き粉などを使って自分で取ろうとしても十分に除去できないことが多いでしょう。 着色を除去し、歯をさらに白くしたい場合には、「歯のホワイトニング」が効果的です。

自分の目的に合わせて、着色除去の方法を選んでいきましょう。