乳歯は生え変わるから大丈夫!と思っていませんか。
乳歯の虫歯は軽くみてはいけません。 ひどくなると、次に生えてくる永久歯の発育にも影響を及ぼします。乳歯は虫歯の進行がとても早く、気がついた時には大きな虫歯になってしまっている事も多いので注意しましょう。
では、乳歯が虫歯になってしまうと、どのような影響があるのでしょうか。
乳歯は9か月頃に生え始め、3歳頃に生えそろってきます。 その後、6歳頃から永久歯への交換が始まり、13〜14歳頃に完全に生え変わります。
乳歯の時期は、子どもが心身共に発達する時期でもあります。 生きていくためには口から食事をとらなくてはなりませんし、口は、人とのコミュニケーション器官でもあります。そのお口の中の歯が虫歯になってしまう口の発達にも影響がでます。 歯に虫歯で大きな穴があいてしまうと、しっかり噛むことができなくなってしまいます。
そうすると、偏食になったり、食べ物を丸呑みする癖がついてしまうことがあります。 また、歯は発音を助ける役割があります。例えば、サシスセソの発音は、前歯が無いとはっきりと発音できません。 特に乳幼児期は、これから言葉を覚える時期です。虫歯の無い歯を育てることが大切です。
乳歯のすぐ下には、永久歯が育っていることを知っていますか。 永久歯の芽は、赤ちゃんの時から歯ぐきの中に埋まっているのです。乳歯が、ひどい虫歯になって、歯の根の方まで進行してしまうと、乳歯の下で育っている永久歯にも影響がでてきます。 永久歯の色がくすんだり、質の弱い、虫歯になりやすい永久歯になってしまうことがあります。
乳歯は、すぐ下で育っている永久歯が、正しい位置に生えてくるよう導く役割もあります。 乳歯の根は、永久歯の成長に従って、徐々に吸収されて短くなり、永久歯を正しい位置に導きます。もし、早い時期に乳歯が無くなってしまうと、永久歯は正しい位置に生えてくることができずに、歯並びに影響してしまうことがあります。
このように乳歯は、生え変わる歯ではありますが、大切な役割をもった、大事な歯なのです。
乳歯を虫歯にしないために、また次に生えてくる永久歯を虫歯にしないために、早めに虫歯を発見し、早めに治療をすること、日頃から虫歯予防をすることが大切です。