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入れ歯専門医(歯科補綴専門医)の立場から言うと、
下あごの総入れ歯は上あごと違って「吸盤」のように張り付きにくく、さらに舌が動くため、構造的に浮き上がりやすいという特徴があります。
そのため、吸着力だけに頼るのではなく、舌や頬の筋肉で「押さえる」設計が必要になります。
こんにちは。
東京都杉並区の久我山駅前歯科・矯正歯科 院長の白須健一郎です。
「上の入れ歯は落ちてこないのに、
下の入れ歯だけフワフワ浮く」
「口を開けると、
下の総入れ歯が外れてしまう」
これは、総入れ歯を使っている方から最も多く聞く悩みのひとつです。
多くの患者さんが
「上手な歯医者が作れば、下の入れ歯も上の入れ歯と同じようにガッチリ吸着するはずだ」
と思っていますが、これは誤解です。
上あごと下あごでは、解剖学的な条件がまったく違うため、
同じような吸着を期待すること自体が物理的に無理があります。
下あごは「U字型(馬蹄形)」で面積が狭いのに、辺縁封鎖しなければならない部分が多いです。
封鎖が崩れると浮きやすくなります。吸盤のような吸着効果が得られにくい形をしています。
下あごの中央には「舌」という非常に大きな筋肉があります。
話す・飲み込む・食べるたびに動き、入れ歯に力が常にかかります。
この力を入れ歯が安定するように利用するのが、下あごの入れ歯を作るうえで大切なポイントです。
入れ歯が上手い先生はこのポイントを押さえる技術があります。
下あごの骨は、上あごよりも4倍早く痩せることが研究から分かっています。
いわゆる「土手」が平らになりやすい特徴があります。その結果、入れ歯を安定させにくくなってしまいます。
参考文献
Tallgren A. The continuing reduction of the residual alveolar ridges in complete denture wearers: A mixed-longitudinal study covering 25 years. J. Prosthet. Dent. 2003;89:427–435.
入れ歯専門医(歯科補綴専門医)の立場から言うと、
下の総入れ歯を安定させる鍵は「吸着」ではなく、「筋肉のバランス(ニュートラルゾーン)」です。
舌が内側から押す力と、頬や唇が外側から押す力が、ちょうど釣り合う「安定する場所」が存在します。
その場所にピタリと収まるように設計された入れ歯は、強い吸着がなくても、筋肉そのものが入れ歯を支えてくれます。
これは、
①精密な診断
②丁寧な型採り
③補綴学的な設計
がそろって初めて実現できる入れ歯です。
東京都杉並区 久我山駅前歯科
院長 白須健一郎
このようなお悩みを持つ患者さんが、
杉並区だけでなく、吉祥寺・三鷹方面、さらに神奈川県・山梨県からも来院されています。
私たちは、今の状態を否定することは、しません。
一方的に高額な治療を勧めることは、しません。
まずは現在のつらさをしっかりお聞きし、
「どうすれば安定するか」
「どうすれば噛めるようになるか」を
一緒に考えます。
下の総入れ歯の不安定さで悩んでいる方は、どんな小さなことでも構いません。
ぜひ一度、お話を聞かせてください。