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口腔と全身疾患の関係(糖尿病)

歯科治療を行う際に、糖尿病であることはかなり問題になります。糖尿病をきちんと治療していない人は、歯科治療で大変な事になる可能性があるからです。中には、歯を抜いただけで命を落とす人もいるぐらいです。

糖尿病とは

膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンがあります。糖尿病という病気が起こるのは、このインスリンの働きに何かしらの異常が起こることで発症するのだと言えます。
糖尿病を治療したり、予防したり、改善していくということは、分泌されるインスリンの働きを上手に補ったり、正常な働きができるように体質を改善したりすること、だと言えるのです。
大事なエネルギーが体外へ“尿”として排出されてしまう
インスリンというホルモンは、血液中のエネルギー源である血糖(この値を血糖値といいます)を、体内の組織へとうまく取り込むことが主な仕事です。
インスリンの分泌量が少なかったり効き目が悪かったりすると、血液中の血糖がうまく取り込めないという状態になるので、大事なエネルギーが体外へ“尿”として排出されてしまうのです。糖が尿として排出される状態が起こるので、糖尿病と呼ばれているわけです。
こうなると、血液中には大量の血糖が流れている状態(高血糖状態)になるので、血糖値の測定をしてみると高い数値を示すことになります。血糖値が高い状態が続くことは、血管にとっては非常に悪影響を与えることになります。つまり糖尿病は、血管の病気だとも言えます。
厳密には違いますが、血糖が血管内部を痛めつけるというイメージを持ってもらえばわかりやすいかもしれません。必要な栄養素や酸素を体内の組織に取り込むことができない状態が続くわけですから、身体の内部で少しずつダメージや異常が蓄積されていくことになるわけです。
そして怖いところは、その症状が自覚することがほとんどできないところです。この状態が続いて合併症という形で身体のあちこちに異常が出て、ようやく糖尿病だと気付くということが非常に多いのです。
糖尿病には大きく4つに分けられています。

  1. 1型糖尿病
  2. 2型糖尿病
  3. その他特定の機序、疾患によるもの
  4. 妊娠糖尿病

糖尿病による口腔内への影響

糖尿病は全身の病気なので当然口の中にも影響は出ます。
糖尿病は全身の病気なので当然口の中にも影響は出ます。

歯周病
そもそも、歯周病と糖尿病はお互いにお互いを悪化させる関係にあります。歯周病が悪いと菌が出す毒素でインシュリンの効きが悪くなります。また、糖尿病が悪いと、体が歯周病菌と闘う力が低下します。
低血糖発作
治療中に低血糖発作を起こす方もいるようです。対処が適切でないと脳に損傷が起きたりする事もあります。
口渇
唾液が減る。これは歯にとっては大変な事なんです。唾液の洗浄作用、殺菌作用でむし歯や歯周病が防止されているので、唾液が減るとこれらの病気になりやすいです。
普通の麻酔が使えない
健康な人に使用する、作用時間が長く、効果のしっかり出る麻酔、キシロカインやキシレスレシンなどは使えず、利きが甘くてすぐ醒めてくる麻酔しか使えません。
感染しやすく・傷が治りにくく・薬が効かない
糖尿病のせいで自分の体を守る機能が大きく損なわれた結果、このような現象が起こります。また、糖尿病患者さんの歯を普通に抜歯したら、急激に膿がたまって腫れ上がり結局は亡くなってしまったという事例もあるのです。これらの患者さんは抗生剤の点滴をガンガン打っても感染と炎症が治まらないんです。
というのも、抗生剤は人間の免疫の仕組みなどをうまく利用して効果を現すものが多く、その仕組み自体がおかしくなっていたら効果が出にくいのです。

大事なことは、普段からしっかりと糖尿病治療に取り組んでいるこ
糖尿病の患者さんは抜歯後いつまで経っても傷がきれいに治らないとか、腫れに対して通常の処置(歯ぐきを切って膿出しをし、抗生剤を出す)をしても治療効果が薄いとか、歯周内科治療である種の菌を減らそうと抗生剤を使用してもちっとも減らないとか、色々経験します。
血糖値を上手にコントロールしていて、感染のコントロール(抗生剤の上手な使用)などをしっかりと行えば、安全性は高まります。
大事なことは、普段からしっかりと糖尿病治療に取り組んでいること、それから歯科医院側にご自身の病状を正確に知らせることです。
自分で自分の病気のことを良く理解し、検査結果、使用しているお薬など、できるだけ沢山の情報を歯科医院に引き渡して下さい。そうすれば、やってはいけない事が見えてきます。