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歯科治療と全身疾患・ウイルス性肝炎・肝硬変の関わり

ウイルス性肝炎・肝硬変と歯科治療

肝硬変になるとむし歯や歯周病になりやすくなります。これは食欲不振による唾液分泌の低下などが原因です。

また軽い歯周炎でも出血をしやすく、きちんと歯みがきをしないことにより、歯周炎が重症になることも多いです。

ウイルス性肝炎とは

ウイルス性肝炎とは

肝炎ウイルスとは肝臓の細胞に感染すると、肝細胞内で増殖する性質があるウイルスで、急性肝炎や慢性肝炎を発症させます。

ウイルス性肝炎の原因となるウイルスには経口感染するA型肝炎ウイルス(HEV)血液を介して感染するB型肝炎、C型肝炎、D型肝炎ウイルス(HBV、HCV、HDV)の5種類があり、慢性肝疾患のうちC型肝炎が70%、B型肝炎が15%を占めます。

症状には発熱、食欲不振、倦怠感、嘔吐、黄疸などがありC型肝炎が慢性化すると、肝硬変や肝細胞癌などを発症する場合があります。

C型肝炎の患者様の多くは、輸血や1990年ごろ以前に止血目的で使用された血液製剤の投与、昔行われた予防接種での注射針の使い回し行為などの医療行為から感染し、大きな社会問題にもなっています。

歯科治療の注意点と対応

最近はウイルス性肝炎の既往がある患者様は自己申告してくださることも多くなってきました。

しかし症状はないがウイルスを保有しているキャリア(持続感染者)である場合があるので、ウイルス性肝炎か非ウイルス性肝炎かを明確にすることは大切です。

またウイルスの型、抗原、抗体を確認し感染性があるかどうかを確認することが重要です。

ウイルス性肝炎かどうかわからない場合

患者様が肝炎ウイルスに感染しているかわからない場合は、以下などが感染の可能性を示唆するポイントになります。

感染している方については、ウイルス性肝炎のどの病期か(治癒、無症候期、急性肝炎期、慢性肝炎期、肝硬変、肝がん)や現在の体調についても確認します。

また必要があれば内科への対診による抗体検査を行い、キャリアについては感染性についても留意します。

肝硬変とは

肝硬変とは

肝臓には約3,000個以上の肝細胞があり1個1個の肝細胞の間は繊維成分で埋められています。

しかし、ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害などによって長期に渡って慢性の炎症が続くと、本来は破壊された肝細胞癌再生するところを繊維成分が占領してしまい、肝硬変になります。

肝硬変になると実際活動している肝細胞が少なくなり肝臓が次第に小さく硬くなります。

肝臓の繊維化が進むと門派枝、冠動脈枝、胆管、中心静脈の位置関係など肝臓の構造自体が変化し肝臓の働きに必要な血液の流れが悪くなり様々な症状が現れます。

肝硬変の初期症状として、全身全身の倦怠感と食欲不振があるため、どうしても口腔清掃が滞りがちになります。

食物を摂取しないと、身体の抵抗力が衰えるばかりでなく、食物による歯牙表面の自浄作用が働かなくなり、また唾液の分泌が悪くなります。そのため、むし歯や歯周病になりやすくなります。

肝硬変の患者様は血液が固まるときに働くビタミンKの合成が障害されているために、ちょっとした傷でも血が止まりにくくなります。

軽い歯周炎でも出血をしやすく、止血もしづらいため、出血を恐れて清掃が怠りがちになります。そのため、歯周炎が重症になりがちです。

軟らかい毛の歯ブラシを使うなどの工夫をして、しっかりと清掃することが大切です。

歯科治療時の注意点と対応

歯科治療時の注意点と対応

肝硬変の患者様が来院したら、出血傾向の有無などを把握し安全に歯科診療を進めるために、最初に肝硬変の状態がどの程度なのかを把握します。そのためには十分な病歴聴取を行います。

歯科で使用される薬の注意点

薬物は有効最小限でできるだけ短期間投与します。肝障害を起こしやすい薬剤を避けて肝障害の少ない薬剤を選択します。


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