歯周病は、歯を失ってしまう原因の一つです。
若い頃は、虫歯が原因で歯を失ってしまうことがありますが、中年になると、歯周病によって歯を失うリスクが高まります。特に日本人は、歯周病患者が多いと言われているので注意が必要です。
虫歯になる場合、歯に残った歯垢が酸を作り出し、この酸によって歯を傷めます。虫歯の治療では、酸で傷めた歯の部分を削ったり、また削った部分を補うなどして治療が可能です。
一方、歯周病の場合は、虫歯と同じように歯に残った歯垢が原因で細菌の塊となり、その細菌が歯の根元部分に影響を与えます。 歯垢が作り出す細菌によって、歯の根元や歯茎で炎症を起こし、更に歯を支える歯槽骨まで溶かして行きます。 歯周病菌によって歯槽骨が破壊され、骨が溶けてしまうと、再び骨を回復させる事は困難です。
また歯周病の場合は、歯が抜けてしまうだけではなく、身体にも影響を与えるリスクがあります。
例えば歯周病は、妊婦や胎児にも影響を与えるリスクがあります。 歯周病菌によって、早産や低体重児が生まれる危険性が高まると言われているので、妊娠時には注意が必要です。
また、心臓病や肺炎にも影響を与える可能性があります。 歯周病菌が身体の大切な組織に入ってしまうと、悪化させるリスクがあり、抵抗力が下がっている時などは特に注意が必要です。
歯が揺れてきて大きな異変を感じた時には、手遅れの段階になっており、大切な歯の土台となる骨の部分は溶けてしまっています。 歯周病菌は、身体にも影響を与えるリスクがあるので、口の中の異変に気付いた時には、1日でも早く歯科医師へ相談することが大切です。