歯の構造

歯の構造

歯は口の中で食べ物を細かく噛み砕き、すり潰し、消化しやすくする役割はもちろん、実は「発音を助ける」「表情を作る」「体の姿勢やバランスを保つ」「ものを噛むことで脳に刺激を与える」など、私たちの毎日の暮らしに不可欠な役割も担っています。

口内の歯の構造

子供の歯(乳歯)は20本、大人の歯(永久歯)は上下左右の親知らず4本を含めて32本になります。

食べ物を切るシャベル状の切歯(前歯)、尖端が突出し、切り裂くための犬歯、すり潰しに便利な臼状の歯があります。

歯の構造

人は乳歯が生えることでものを噛むことができるようになり、顔の形も整います。子どもにとっては「自分で食べる力をつける」役割も担っています。

順番や時期が異なる場合もありますが、生後8か月から下の前歯、上の前歯の順に生え、そのあと前から奥へと順に、2〜3年かけて生え揃います。

乳歯は、むし歯の進行が早く、この時期のむし歯や歯並びの問題は次に生えてくる永久歯に影響しますので、歯磨きの実践と歯科医院での定期健診を心がけましょう。

その後、個人差はありますが、一般的に6歳前後から6〜7年かけて乳歯から永久歯へと生え変わります。

歯の構造

歯の構造歯の表面に出ている部分を歯冠と言い、歯茎に隠れている部分を歯根と言います。
また、歯はいくつもの組織から成り立っています。

それぞれの組織の特徴や役割についてご紹介いたします。

エナメル質

エナメル質歯の表面部分、一番外側の部分をエナメル質といいます。
エナメル質は人間の体の中で最も硬い組織で、厚みは2~3ミリほどあり、歯に対する様々な外部刺激から歯髄(歯の神経が通っている部分)を守るということが、最大の役割です。
モース硬度でダイヤモンドを10とした時の6-7の値で、水晶くらいの硬さがあります。

象牙質

象牙質エナメル質の下の層にある組織です。歯の大部分を構成している、歯の主成分です。
エナメル質よりも柔らかい組織であるため、虫歯は象牙質に達した後は、虫歯の侵食スピードが加速します。
また、象牙質に刺激が加わりますと痛みを感じます。象牙質は僅かに再生能力があり、歯髄を保護するように働きます。
モース硬度で5-6の値で、骨の組織と同じくらいの硬さです。

歯髄

歯髄歯の中心部に流れる神経が通っている組織です。歯の痛みを感じるのは主にこの歯髄です。
歯髄には痛みを感じるということ以外にも、象牙質の形成や歯への栄養の供給、炎症などの刺激に対する防御反応などの役割があります。
また、「歯の神経を抜く」といった場合、これらの組織をすべて取り除くことを指します。これを専門用語で「抜髄」(ばつずい)といいます。
神経をとってしまった歯は栄養の供給がなされないため、脆く、大きく負担がかかると割れてしまうことがあります。

セメント質

セメント質歯根の象牙質の表面を覆っている組織です。歯根膜と呼ばれる結合組織をつなぎとめる役割をしています。

歯根膜

歯根膜歯槽骨(歯を支えている骨)と歯根の間にある薄い膜のことです。
歯と歯槽骨を繋ぐという役割のほか、「噛み応え」を感じるという役割や、歯に伝わる咬合力を調整するという役割もあります。
噛んで痛みを感じる時には、この部分に炎症があります。

歯槽骨

歯槽骨歯を支えている骨のことです。
通常、歯は簡単に抜けることはありませんが、歯周病が進行すると歯槽骨や歯根膜が破壊されるため歯を支えることが出来なくなり、歯が抜けてしまうことがあります。
また、歯周病で一度吸収してしまった歯槽骨は、どんなに良い治療を行なったとしても回復が非常に困難です。

歯肉

歯肉いわゆる「歯ぐき」です。
正しくは歯肉(しにく)と言います。歯ぐきは歯槽骨を保護する役割をしています。
ここに炎症を引き起こした状態を歯肉炎といいます。
さなざまな病気のシグナルがこの歯肉に現れることが多いので、歯肉の検査はとても重要です。


SNSでもご購読できます。