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歯根破折について

今日は少し怖いお話をさせていただきます。
歯根破折」についてです。
歯根破折とはなんなのでしょうか?
それは歯の根っこが割れてしまうことです。
歯の神経を取った歯は、歯への栄養を送る細かい血管までもとる事なので歯が徐々にもろくなっていきます。
歯の神経をとった歯はよく枯れ木に例えられます。
歯の破折はある日突然起きることが多いです。
歯を失う原因は歯周病が42%、虫歯32%、その他13%、歯根破折11%という報告があります。虫歯や歯周病のリスクがない方、歯が健康でなんでも噛める!という方にとっては歯根破折が1番のリスクとなります。

歯が割れる原因

①強度低下・・・先程あげたように、神経を取って長期経過している脆弱な歯
②過度な力・・・はぎしり、くいしばり、ブリッジ・入れ歯の支えとなっている歯、外傷、硬いものを噛む
③不良な土台・・・力が歯根にかかりやすいような形態の土台(コア)、硬すぎる金属の土台
④噛み合わせ・・・奥歯の噛み合わせが良く、上下で緊密に噛み合っている。

歯根破折の症状

・神経がある歯が割れた場合

初期症状として歯がしみる、噛むと痛い
症状がすすむと何もしなくてもズキズキと痛みがでる
このように虫歯と似たような症状がでます。

・神経がない歯の場合

破折部分から細菌が入り込み、歯ぐきが腫れたり、歯ぐきにおできのような膿の出口ができることがある。
神経を除去している歯は基本的には痛みは感じませんが、破折の場合は噛んだ時に違和感があったり、痛みを感じたりします。

 

破折した時の治療法

まずは破折がどこで起きているのか確認します。詰め物や被せ物や土台をはずして状況を確認します。
レントゲンやCTやマイクロスコープで確認します。
現在の歯科医院は歯根破折に対して、完全に感染源を除去し、完全に破折部を接着して閉鎖し破折治療するという確立した方法がありません。
多くの場合は歯を抜歯し抜いたところを補うという治療になります。
破折の範囲によっては破折部を接着することで何年も使えている歯もあります。
しかしこれをすれば全ての歯が治せるという確立した治療法はありません。

歯根破折を引き起こさないためのマネージメントも必要になります。
普段からできることは、日中に食いしばりがあるのならやめる。
硬いものばかり噛むことを控える。
ガムをよく噛む方はそれも控える。
寝ている時に歯ぎしりや食いしばりがある方はマウスピースなどを装着し、歯に負担がかからないようにする。
歯は毎日使うものなので、過度な力がかかればいつか必ず壊れます。
上記の普段のちょっとしたことを意識して生活してみてください!

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